英語で会議を延期したい!丁寧な依頼メールと実践フレーズ集
ビジネスシーンでは、急な出張や予期せぬトラブルで、決まっていた会議の日程を変更せざるを得ない状況が起こりがちです。そんなとき、相手に失礼なく、スマートに「会議の延期」を英語で伝えられますか?
本記事では、英語初心者からビジネスで英語を使い始めた方までを対象に、「会議を延期する」ための英語表現を徹底解説します。基本の単語の使い分けから、ネイティブが使う自然な言い回し、そのまま使える丁寧なメールテンプレートまで、この一本でマスターできます。適切な表現を選んで、円滑なコミュニケーションを目指しましょう。
【基本編】”Postpone” と “Delay” はどう違う? まずは基本の3単語を覚えよう
「延期する」と聞いて、”postpone” や “delay” という単語を思い浮かべる方が多いでしょう。しかし、この2つはニュアンスが異なります。さらに、ビジネスシーンで非常に便利な “reschedule” も合わせて覚えておきましょう。
Postpone: 計画的に「延期する」
“Postpone” は、意図的に予定を後の日時に移す場合に使われる、最もフォーマルな表現です。 [14] ビジネスメールや公式な告知に適しています。 [14, 26] 新しい日程が決まっている場合も、未定の場合も使えます。
- We have to postpone our team meeting. (チーム会議を延期しなければなりません。) [6]
- The meeting has been postponed until next week. (会議は来週まで延期されました。)
Delay: 不測の事態で「遅らせる」
“Delay” は、交通機関の遅れや技術的な問題など、予期せぬ原因で予定が「遅れる」というニュアンスで使われます。 [15, 26] “postpone” が計画的な延期であるのに対し、”delay” は不本意な遅延を指すことが多いです。
- The flight was delayed due to bad weather. (悪天候のためフライトが遅れました。) [15]
- The meeting will be delayed by 30 minutes. (会議は30分遅れます。)
Reschedule: 新しい日時に「再調整する」
“Reschedule” は、日本語の「リスケ」でもお馴染みの通り、予定を「再調整する」という意味で非常に便利な単語です。 [6] 元の予定をキャンセルし、新しい日時に設定し直すニュアンスで、フォーマル・カジュアルを問わず幅広く使えます。 [1, 6]
- Could we reschedule the meeting for next week? (会議を来週に再調整させていただけますか?) [3]
- I’d like to reschedule my appointment. (予約の日程を変更したいです。)
【重要】”Cancel” (中止) との違いを理解しよう!
初心者が最も注意すべきなのが “cancel” (中止する) との混同です。”postpone” や “reschedule” は後で実施することが前提ですが、”cancel” は予定そのものを取りやめることを意味します。「延期」のつもりで “cancel” を使うと、「会議はもう行わない」という重大な誤解を生む可能性があるので、絶対に避けましょう。
【応用編】ネイティブが使う自然な「延期」表現
“postpone” や “reschedule” ほどフォーマルではないものの、ネイティブが日常会話や社内のやり取りで頻繁に使う、より口語的な表現も覚えておくとコミュニケーションがスムーズになります。
Push back: 「後ろ倒しにする」
“Push back” は「後ろに押しやる」というイメージから、「予定を後ろ倒しにする、延期する」という意味で非常によく使われる句動詞です。 [2, 9] カジュアルな表現ですが、ビジネスシーンでも同僚との会話などで頻繁に登場します。 [1, 14]
- Can we push the meeting back to Wednesday? (会議を水曜日に後ろ倒しにできますか?) [4]
- The launch has been pushed back by a week. (ローンチ(製品の発売)が1週間延期された。) [4]
Put off: 「先延ばしにする」
“Put off” も “postpone” とほぼ同じ「延期する」という意味で使われますが、よりカジュアルな響きがあります。 [10, 19] 何となく気が進まないことを「先延ばしにする」というニュアンスで使われることもあります。 [7]
- They decided to put off the meeting until next week. (彼らは会議を来週まで延期することに決めた。) [13, 24]
- Don’t put off doing your homework. (宿題を先延ばしにしてはいけません。) [6]
Move: 「(別の日時に)動かす」
“Move” は、予定を別の日時に「動かす」という意味で使えるシンプルな動詞です。こちらも比較的カジュアルな表現ですが、幅広く使えます。
- Let’s move the meeting to next week. (会議を来週に動かしましょう。)
- Could we move up the meeting by 30 minutes? (ミーティングを30分早めることは可能でしょうか?) [17]
これらの表現のフォーマル度は、一般的に Postpone > Reschedule > Push back / Move > Put off のようになります。相手や状況に応じて使い分けましょう。
【実践編】丁寧さが伝わる!会議延期をお願いする英語フレーズ
会議の延期を依頼する際は、一方的に伝えるのではなく、相手への配慮を示すことがビジネスマナーの基本です。ここでは、丁寧な依頼に欠かせない4つのステップと、それぞれの場面で使えるフレーズを紹介します。
ステップ1:謝罪と切り出し
まずは、急な依頼になってしまうことへのお詫びから始めます。「申し訳ありませんが~」というクッション言葉を入れることで、丁寧な印象を与えることができます。
- I’m terribly sorry, but… (大変申し訳ないのですが…)
- I apologize for the short notice, but… (直前のご連絡で申し訳ありませんが…) [14]
- I’m afraid I need to reschedule our meeting. (申し訳ありませんが、会議の日程を変更させていただきたく存じます。) [5]
延期の理由を簡潔に添えることも大切です。詳細を話す必要はありません。”Something urgent has come up.” (急用ができました) は、詳細をぼかしつつ誠意を伝えられる便利な表現です。 [17]
ステップ2:延期の依頼
次に、延期したい旨を伝えます。断定的な言い方ではなく、「~していただけないでしょうか?」という疑問文の形にすると、非常に丁寧になります。
- Would it be possible to postpone our meeting? (会議を延期させていただくことは可能でしょうか?) [28]
- Could we possibly reschedule our meeting? (私たちの会議の日程を再調整していただくことは可能でしょうか?)
- I was wondering if we could move the meeting to next week. (会議を来週に移させていただけないかと考えておりました。)
ステップ3:代替案の提示と相手への配慮
自分の都合で変更をお願いしているので、相手の都合を最大限に尊重する姿勢を見せることが重要です。いくつかの候補日時を提示し、相手に選んでもらうのが良いでしょう。
- Would you be available on Tuesday or Wednesday next week? (来週の火曜日か水曜日はご都合いかがでしょうか?)
- Please let me know what works best for you. (ご都合のよい日時を教えてください。) [5]
- If these dates are inconvenient, please let me know when would be convenient for you. (もしこれらの日程がご都合悪ければ、ご都合のよい時を教えてください。) [16]
ステップ4:結びの言葉
最後に、迷惑をかけることへのお詫びと、理解への感謝を改めて伝えて締めくくります。
- I apologize for any inconvenience this may cause. (ご不便をおかけしますことをお詫び申し上げます。) [12]
- Thank you for your understanding and flexibility. (ご理解と柔軟なご対応に感謝いたします。)
- I hope this doesn’t cause too much trouble. (あまりご迷惑にならないことを願っております。) [4]
【完全版】コピペで使える!会議延期の依頼メールテンプレート
これまでのポイントを踏まえて、社外の相手にも使えるフォーマルなメールテンプレートを紹介します。状況に合わせて [ ] の中身を書き換えてご活用ください。
Subject: Request to Reschedule Our Meeting on [Date]
Dear [相手の名前],
I hope this email finds you well.
I am writing to you regarding our meeting scheduled for [元の日時]. Unfortunately, due to an unforeseen circumstance, I am afraid I will not be able to make it at that time. I sincerely apologize for this last-minute change.
Would it be possible to reschedule our meeting? I have the following times available next week:
- [候補1: 例 Monday, July 14, at 10:00 AM]
- [候補2: 例 Wednesday, July 16, at 2:00 PM]
- [候補3: 例 Friday, July 18, anytime in the afternoon]
Please let me know if any of these times work for you. If not, I am happy to work around your schedule.
Thank you for your understanding. I look forward to hearing from you.
Best regards,
[自分の名前]
[自分の役職/会社名]
メール作成のポイント
- 件名 (Subject): 「何の」「誰との」「何についての」メールか一目で分かるように具体的に書きましょう。 [16] “Request to Reschedule Meeting” や “Meeting Postponement” など、要件を明確にします。 [8, 21]
- 理由 (Reason): 理由は簡潔に。”due to unforeseen circumstances” (予期せぬ事態により) や “due to a scheduling conflict” (他の予定と重なってしまったため) などが一般的です。
- 代替案 (Alternatives): 2~3つの具体的な候補日時を提示するのが親切です。箇条書きにすると見やすくなります。 [18]
- 丁寧さ (Politeness): “I’m afraid…”, “Would it be possible to…?”, “I apologize for…” などの丁寧な表現を効果的に使いましょう。 [23, 25]
まとめ:自信を持ってスマートに日程調整しよう!
今回は、ビジネス英語で「会議を延期する」ための様々な表現と、丁寧な依頼の仕方を解説しました。
最後に重要なポイントを振り返りましょう。
- 基本単語の使い分け: 計画的な延期は “postpone”, 不測の遅延は “delay”, 日程の再調整には “reschedule” を使う。
- 自然な口語表現: 親しい間柄では “push back” や “put off” も便利。
- 丁寧な依頼の4ステップ: 「①謝罪 → ②依頼 → ③代替案 → ④感謝」の流れを意識する。
- “Cancel”との違い: 「延期」と「中止」を混同しないよう細心の注意を払う。
これらの表現を身につければ、急なスケジュール変更にも慌てず、相手に好印象を与えながら対応できるようになります。本記事のフレーズやテンプレートを参考に、ぜひ実際のビジネスシーンで活用してみてください。