「仲良くする」は英語で?ビジネスや人間関係で使える厳選フレーズ【完全版】

「仲良くする」は英語で?ビジネスや人間関係で使える厳選フレーズ【完全版】

「同僚と仲良くしたい」「取引先と良好な関係を築きたい」そう思うことは、ビジネスパーソンにとって不可欠なスキルです。しかし、「仲良くする」という日本語の便利な表現は、英語では一言で言い表せません。状況や相手との関係性によって、使うべきフレーズが細かく変わるため、使い分けに戸惑う方も多いのではないでしょうか。

この記事では、ビジネスシーンから日常会話まで、あらゆる場面で使える「仲良くする」の英語表現を徹底解説します。初心者の方でも分かりやすいように、各フレーズの持つニュアンスやフォーマル度を、豊富な例文と共に紹介。さらに、日本人が間違いがちな「good relations」のような誤用例も取り上げ、自然な英語表現を身につけるお手伝いをします。この記事を読めば、あなたも人間関係を円滑にする英語表現をマスターし、グローバルな環境で自信を持ってコミュニケーションが取れるようになるでしょう。

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【要注意】日本人がやりがちな「good relations」の誤用

まず、多くの日本人学習者が使ってしまいがちな誤った表現「good relations」について解説します。日本語の「良好な関係」という言葉から直訳してしまいがちですが、個人間の親しい関係を指してこの表現を使うのは不自然です。 [25, 26]

英語の “relations” (複数形) は、主に国同士や企業・団体間の公式な関係性を指す言葉です。 [26, 27] 例えば、「日米関係」は “Japan-U.S. relations” と表現します。一方で、個人と個人の関係、例えば「上司と良い関係です」と言いたい場合は、単数形の “relationship” を使うのが正しく、「I have a good relationship with my boss.」となります。 [3, 12, 27]

【誤用例と訂正】

  • ✕ 誤り: I have good relations with my colleagues.
  • ○ 正しい: I have a good relationship with my colleagues.
  • ○ より自然: I get along well with my colleagues. [22]

“have a good relationship” という表現自体は正しいものの、少しフォーマルで硬い印象を与えることがあります。 [12, 13] そのため、友人同士の会話などカジュアルな場面では、後述する “get along with” などの表現を使う方がより自然に聞こえます。 [12, 22] この違いを理解することが、自然な英語への第一歩です。

シチュエーション別:「仲良くする」の英語表現集

ここからは、具体的なシチュエーションごとに「仲良くする」を表す英語フレーズを見ていきましょう。職場、プライベート、そして初対面の3つの場面に分けて、それぞれの表現が持つニュアンスや使い方を詳しく解説します。

1. 職場で使う「仲良くする」- 上司・同僚・取引先との関係構築

ビジネスシーンでは、円滑な業務遂行のために、上司、同僚、クライアントとの良好な関係が不可欠です。 [5, 21] 状況に応じた適切な表現を選べるようになりましょう。

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get along with ~
「~とうまくやっていく」「~と仲良くする」という意味で、ビジネス・プライベートを問わず最も広く使われる定番フレーズです。 [2, 12] 特に問題なく、良好な関係を築けているというニュートラルなニュアンスを持ちます。 [23]

例文:
“Are you getting along with your new team members?”
(新しいチームメンバーとはうまくやっていますか?)

“I get along well with my boss, which makes my work life easier.”
(上司と仲良くやっているので、仕事がしやすいです。) [22]

have a good relationship with ~
“get along with”よりも少しフォーマルな表現で、ビジネス上の「良好な関係」を説明するのに適しています。 [3, 12, 24] 顧客や取引先との関係性を客観的に述べたい場合に特に有効です。 [27]

例文:
“We have a good relationship with our clients based on trust.”
(私たちは信頼に基づき、クライアントと良好な関係を築いています。)

“It’s important to maintain a good relationship with all stakeholders.”
(全ての利害関係者と良好な関係を維持することが重要です。)

be on good terms with ~
「~と良い間柄である」「~と仲が良い」という意味の、丁寧で落ち着いた響きを持つ表現です。 [14, 15] 「親密」というよりは、対立や問題がなく、お互いに敬意を払っている穏やかな関係を示します。 [14, 20] 目上の人や、かつての同僚などについて話す際に便利です。 [16]

例文:
“I am on good terms with my former supervisor.”
(私は以前の上司と今でも良い関係です。)

“Luckily, we are on good terms with the competing company.”
(幸いなことに、私たちは競合他社と良好な関係にあります。)

work well with ~
特に「仕事がうまくいく」「協力してうまくやれる」という、業務上の協調性に焦点を当てた表現です。 [23]

例文:
“She works well with everyone in the department.”
(彼女は部署の誰とでもうまく仕事ができます。)

2. 学校やプライベートで使う「仲良くする」- 友達作りから親友まで

プライベートな場面では、新しい友人を作ったり、関係を深めたりする状況が多くあります。よりカジュアルで直接的な表現が中心となります。

make friends (with ~) / become friends (with ~)
「(~と)友達になる」という最も基本的で分かりやすい表現です。 [11] “make friends” は友達を作る「行為」に、“become friends” は友達になる「過程や結果」に少し重きを置きますが、大きな違いはありません。 [11]

例文:
“I want to make new friends at the language exchange meetup.”
(語学交流ミートアップで新しい友達を作りたいです。)

“We worked on a project together and quickly became good friends.”
(私たちは一緒にプロジェクトに取り組むうちに、すぐに仲良くなりました。) [11]

be close (to ~) / be close friends
物理的な距離だけでなく、心の距離が「近い」、つまり「親しい」「親密だ」という状態を表す非常に便利な形容詞です。 [2, 3] “We are close.” (私たちは仲が良い) のように使えます。

例文:
“I’m very close to my cousin; we talk almost every day.”
(私はいとこととても仲が良く、ほとんど毎日話します。)

“She is one of my closest friends from university.”
(彼女は大学時代からの、私の最も親しい友人の一人です。)

buddy-buddy / chummy (with ~)
これらは「大の仲良し」「すごくフレンドリー」といった意味を持つ、スラングに近いカジュアルな表現です。 [2] 親しい友人同士の会話で使うと、関係性の近さを強調できます。

例文:
“He’s buddy-buddy with the whole team.”
(彼はチーム全員と大の仲良しだ。)

“We got quite chummy with our neighbors after the barbecue party.”
(バーベキューパーティーの後、私たちはご近所さんとすっかり親しくなった。) [2]

3. 初対面で「仲良くなる」- 意気投合したときの表現

会った瞬間に話が弾み、「この人とは気が合う!」と感じる特別な瞬間。そんな「意気投合」を表現するのに最適なイディオムがあります。

カフェ 友人 意気投合

hit it off (with ~)
「(~と)すぐに意気投合する」「初対面でウマが合う」という意味の、最も代表的な口語表現です。 [1, 4, 8] まるで何かがカチッとハマるように、すぐに関係がうまくいく様子を表します。 [8, 10]

例文:
“I just met my new colleague, and we hit it off immediately.”
(新しい同僚に会ったばかりだけど、すぐに意気投合したよ。) [6]

“We both love classic movies, so we hit it off right away.” [11] (二人ともクラシック映画が好きだったので、すぐに仲良くなりました。)

click (with ~)
こちらも「意気投合する」「波長が合う」という意味で使われるカジュアルな表現です。 “hit it off” と似ていますが、「直感的・感覚的に通じ合う」というニュアンスがより強いです。

例文:
“On our first date, we just clicked. It felt like we had known each other for years.”
(最初のデートで、私たちはすぐに意気投合しました。何年も前からお互いを知っていたような気がしました。)

bond (with ~)
名詞では「絆」を意味する “bond” は、動詞として「(~と)絆を深める」「心が通じ合う」という意味で使われます。 [11] 共通の経験や時間を共有することで、徐々に強い結びつきが生まれる過程を表します。

例文:
“The team bonded during the intense training camp.”
(チームは厳しいトレーニング合宿を通して絆を深めた。)

“Sharing personal stories helped us bond with each other.” [11] (個人的な話を共有したことで、私たちはお互いに心が通じ合いました。)

【一覧表】フォーマル度で使い分ける「仲良くする」英語表現

最後に、これまで紹介した表現をフォーマル度(丁寧さの度合い)で整理してみましょう。この表を参考に、相手や状況に最も適した言葉を選んでください。

フォーマル度 主な英語表現 主な利用シーン
◆ フォーマル
(Very Formal)
have a good relationship, maintain a good relationship ビジネス文書、公式なスピーチ、重要な取引先との関係説明 [3, 12, 18]
◆ ややフォーマル
(Slightly Formal)
be on good terms with, work well with 職場の上司や同僚、ビジネス上の会話、丁寧な印象を与えたい時 [13, 16, 23]
◆ カジュアル
(Casual)
get along with, be close to, make/become friends, bond with 日常会話全般、友人、家族、親しい同僚との会話 [3, 7, 12, 11]
◆ とてもカジュアル
(Very Casual / Slang)
hit it off, click, buddy-buddy, chummy 親しい友人同士の会話、意気投合したことを伝えたい時 [1, 2, 4, 11]

まとめ

「仲良くする」という一つの日本語に対して、英語にはいかに多くの表現が存在し、それぞれが異なるニュアンスや使われるべき場面を持っているか、お分かりいただけたかと思います。

ビジネスの現場では “have a good relationship”“be on good terms with” といった丁寧な表現を、日常的な人間関係では “get along with”“be close to” を、そして初対面で運命的な出会いを果たしたなら “hit it off” を使う。 [1, 3, 14] このように適切なフレーズを使い分けることで、あなたの英語はより自然で、表現力豊かなものになります。

コミュニケーションは、単語や文法だけでなく、相手や状況への配慮が鍵となります。 [17] 本記事で紹介したフレーズを参考に、ぜひ実際の会話で積極的に使ってみてください。そうすれば、国境を越えた円滑な人間関係を築くための、力強い武器になるはずです。